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レントゲン、見方の味方3 「驚異の 胸部レントゲン」の答え合わせ


「何でも お見通し! 驚異の胸部レントゲン」の答え合わせ

さて、前々回の勉強会では、胸部レントゲン1枚で、こんなことまで分かるの?
と驚いた方もいらっしゃったかもしれませんが、今回は、その答え合わせです。
(1)~(20)まであった中で、(1)~(12)は前回、説明済ですので、
今回はそれ以外を解説します。

(13)立位? 臥位?:立位に比べて、臥位では、
「上肺野の印影が濃くなる」・「心陰影が拡大する」・「鎖骨が挙上する」

(14)男性? 女性?:肋軟骨の先端が石灰化する高齢者では、先端のカタチで判別
(正答率80%と言われている)

男性

女性

(15)ヘビースモーカー?:肺気腫の有無で判断。肺気腫では、肺に空気が入りすぎてしまうことで、
肺の透過性が亢進(レントゲンでは黒っぽく写る)し、横隔膜が下がる。
だから、第〇肋骨の高さに 横隔膜があるか、が重要
(分からなければ、レントゲン見方の味方1)を復習)。

(17)油もの好き?:胆石があるか?胆石の原因の90%は「コレステロール性」です。
   ただし、胆石の周囲が石灰化した「石灰化胆石」でないと、分からないことが多いです。

(18)若い? 高齢?:動脈の石灰化の有無で簡単に予想できます。
   大動脈弓部などは、分かりやすい場所です。

(19)肥満? 痩せ?:両腋の皮下脂肪の厚みで判断。


さて、(14)の「性格がいいか?」ですが、これは「腹黒いか?」ということで、
「腹部レントゲン」で判断します(?)。

誰でも「見えている物」から病気を疑ってしまうものですが、検査はあくまで補助診断。
まずは症状や所見にそった診断を考え、診断を助ける所見があるかを確認する姿勢が大切です。
胸部レントゲンに写っているのは、肺や気管支、そしてそれを囲むように位置する
骨や皮下組織といった構造を理解し、論理的に考えるクセを付けるよう心掛けるとよいと思います。

次回は腹部レントゲン編です。お楽しみに。

→ 肺の構造、基本と基準

レントゲン、見方の味方2

→ 腹部レントゲンの「立位」と「臥位」、撮るならどっち?

レントゲン、見方の味方4