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脳神経内科専門医が教える パーキンソン病3


パーキンソン病の「運動症状」 と 「Yahr分類」

前回はパーキンソン病の症状がどのような経過で出現するのか、図表を用いてご紹介しました。
中核となる「運動症状」よりもずっと以前に「非運動症状」が出現することに、
驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、いよいよパーキンソン病の四大症状を中心に、運動症状についてご紹介したいと思います。

パーキンソン病の運動症状を、もう少し詳しく
このシリーズの冒頭でも触れましたが、パーキンソン病の四大症状は以下の通りでしたね。

・静止時振戦:「静止時」に出現するふるえ=(箸を使うなど)動いているときには止まる。手・足・あご などがふるえる。
・筋強剛(筋固縮):体が固くなる。動きにくくなる。
・無動(寡動:かどう):動きが遅くなる
・姿勢反射障害:体のバランスが悪くなり、転びやすくなる

また、小声になる、文字が小さくなる(小字症)、すくみ足になる(一歩目がなかなか踏み出せない)、
突進する(止まりにくい)、ボタンがとめにくくなる
など、四大症状という言葉として
有名な症状以外にも、様々な症状が見られます。
その他に覚えておくとよい特徴としては、
・症状に左右差がある・・・病初期は 手足の動きの 左、または 右の、どちらか一方から出現することが多い
・症状は、少しずつ、ゆっくり出現する・・・年単位で進行し、症状が急激に現れる脳梗塞などの脳血管疾患とは対照的

年単位で ゆっくりと進行する病気なので、
患者さんご本人はご自身の症状の変化に気づかないこともあるかもしれません。
「年のせい?」と考えていらっしゃる場合もありますから、気になる症状を見つけた場合、
患者さんが適切な診断や治療を受けることができるよう、医療者の配慮が必要となる場合もあります。

Yahr分類(Hoehn & Yahr重症度分類)
パーキンソン病には重要な分類、Yahr(ヤール)分類があります。
これはパーキンソン病の運動症状の重症度を表す分類であり、
今回ご紹介した運動症状の特徴を理解していれば、覚えていなくても 簡単に理解できると思います。

1「症状は左右どちらかから」→2「左右両方でみられる」→3「歩行障害・姿勢反射障害が出現・ADLは自立」
→4「移動に介助が必要」→5「車椅子または寝たきり」
、という感じです。

この5段階を順にstageⅠ~Ⅴに当てはめれば、Yahr分類の完成です。
Yahr ⅢまではADLが自立可能、という点がポイントです。