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脳神経内科専門医が教える パーキンソン病4


パーキンソン病の 画像検査

心筋シンチグラフィー
どんな病気でも、血液検査や画像検査で診断できれば、誰の眼にも一目瞭然、ですよね。
しかし残念ながら、パーキンソン病は、血液検査や頭部のCT・MRIといった
一般的な検査では診断が難しいことが多いのです。

しかしながら、「心筋シンチグラフィー」という検査を用いることで、
診断することができる場合があります。

このシンチグラムという検査は、特殊な「放射線同位元素」という物質を注射すると、
目的となる神経などの組織に放射線同位元素が取り込まれることで、
病気のある・なしを判断できる、という検査です。

「放射線同位元素を注射で…」などと聞くと、ちょっと心配になってしまうかもしれませんが、
この物質に含まれる放射線量は非常に微量で、
人体が自然界から1年間に浴びるごく微量の放射線量と比べても、あまり差がありません。

このシンチグラムは、「そこが知りたい! 認知症2」でもご紹介した
「脳血流シンチグラム」でも登場しましたね(シンチグラムとか、シンチグラフィーとか、
名前の呼び方は色々ですが、あまり気にしなくても結構です)。

図は、正常者とパーキンソン病の患者さんの心筋シンチグラフィーの検査結果を表したものです。
放射線同位元素にもいろいろあるのですが、その中でも「メタヨードベンジルグアニジン(MIBG)」
という物質を投与したあとに時間をおいて撮影すると、心筋に分布する交感神経終末にMIBGが取り込まれ、
左の図のように心臓の輪郭を写すように描出されます。

しかしパーキンソン病の患者さんでは心臓の筋肉に分布する交感神経終末にMIBGが取り込まれず、
心臓がある部分の画像がスッポリと抜けたように写るのです。
もちろん、これで確定診断というわけではありません。
パーキンソン病の確定診断は、あくまで「臨床症状」によって行われるのであり、画像検査で行うものではないのです。

心筋シンチグラフィーで診断できるのは、パーキンソン病のどの段階から?
さて、この心筋シンチグラフィーですが、パーキンソン病であれば いつでも診断できるわけではありません。
例えば、「〇〇の症状が出たころには…」とか、「Yahr分類のstage◆程度なら…」といった
目安があるわけではないのです。
大切なのは診察所見や病状の丁寧な聞き取りであって、検査はあくまで補助診断であることを忘れてはいけません。