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血液検査データの読み方:差がつく 生化学7 コレステロール・中性脂肪


データで読み解く 「コレステロール・中性脂肪」

コレステロール・中性脂肪とは?
成人病検診や会社健診で必ずと言っていいほど測定され、ご自分の血液検査データを気にしている、
という方も多いのが 「コレステロール・中性脂肪」です。
要するに「血液中の脂質」ですね。

実はコレステロールには色々な種類があり、その途中過程も含めると10種類以上になります。
血液検査では、その中でも重要なものとして、
「総コレステロール」・「HDLコレステロール」・「LDLコレステロール」があり、
更に血液検査では同時に「中性脂肪」も測定することが多いと思います。

以前は「総コレステロール」を検査する場合が多かったのですが、最近の血液検査では、
「HDLコレステロール」・「LDLコレステロール」・「中性脂肪」の3項目を測定することが多くなっています。

この検査項目の変化のワケは、LDLコレステロールを直接 測定できるようになったから、なのです。
以前はFriedewald(フリードワルド)の式、によって LDLコレステロールの値を求めていました。

Friedewaldの式
LDLコレステロール = 総コレステロール–HDLコレステロール–中性脂肪 / 5 

ですから健康診断や介護施設に検査結果を記入するときに、
今でも総コレステロール を記入することが多いのは、従来の方法の名残りです。

数値が高いと良好な結果が得やすいHDLコレステロール(=善玉コレステロール)と、
数値が高いと悪い結果をもたらすLDLコレステロール(=悪玉コレステロール)を
足した 総コレステロールでは、健康の指標にはならないことは容易に想像できますよね。

実際に、総コレステロールよりもLDLコレステロールの方が、
動脈硬化などの指標として有用であることが分かっています。


各検査値の特徴
「HDLコレステロール」:善玉コレステロール → 運動で増加し、高値だと健康(なことが多い)
「LDLコレステロール」:悪玉コレステロール  → 動脈硬化と強く関連し、高値だと不健康
「中性脂肪」     :食事によって摂取された脂肪分・食事の影響を受けやすい・食後に増加


血中の脂質は、川辺の石の如し
血液中の脂質は、「川辺にある石」のようなもの、と考えると理解しやすいです。
川の上流では中性脂肪とかカイロミクロンとか言われる「大きな岩」があり、流れとともに
様々な代謝を受けて河口付近に来ると、HDLコレステロール」などの小さな石になる、というイメージです。
つまり脂質の関する検査値は、血液中の油の粒子の大きさと、その分布を見ているのです。