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みんなで考える ポリファーマシー 6


実際に、処方を整理してみよう 4

さて、処方整理の実際を例示するシリーズも、いよいよ今回で最終回です。
前回は、下記の処方まで整理したのでしたね。

・ ランソプラゾール  (15mg) 1錠  
・ アスピリン      (100mg)1錠  分1朝食後
・ センノシド      (12mg) 1錠
・ ゾルピデム      (5mg) 1錠  分1就眠前

これでも確かに充分です。
本当に上手にまとめることができたと思います。
しかし もうひと手間加えれば、更に服薬回数を減らすことができます。

いわゆる「血をサラサラにする薬剤」である抗血小板剤のアスピリンは、
手術前などには1週間程度の中止・休薬期間を設けるもの。

それだけ半減期も長く、1日の中でいつ服用しても効果に差は出ないのではないのでしょうか。
そこで、アスピリンとセットで服用しているランソプラゾールと併せて、
全ての薬剤を就眠前の1回にまとめることにしました。

・ ランソプラゾール  (15mg) 1錠  
・ アスピリン      (100mg)1錠  
・ センノシド      (12mg) 1錠
・ ゾルピデム      (5mg) 1錠  分1就眠前

この一連の処方整理によって、「15錠 分7」から、「4錠 分1」へと
処方数も服薬回数も減少したわけです。

これが、一応、今回のゴールですが、実はまだ薬を減少させることができるかもしれません。
ランソプラゾールによる軟便・下痢便がみられる可能性もありますし、
そうなればセンノシドを中止することもできるかもしれません。

また、自宅での睡眠パターンを改めて見直してみれば、実は充分に睡眠がとれている可能性もあります。
高齢者の場合、「眠れない!」という方であっても、ご家族のお話しをうかがえば、
2回程度の断眠をしながらでも6時間以上の睡眠時間を確保できていることもあり、
この程度であれば「平均的」といえるかもしれません。

処方を整理することで 服薬数が減り、服薬回数が減少し、多剤服用による副作用も減り、
更には のみ忘れも減り、のみ忘れによる病気の発症・再発リスクも減る。

医療者としても、薬剤の管理の手間や与薬の負担も軽減できます。
処方整理は、患者さんやご家族と協議しながら、ゆっくりと、慎重に行う必要があり、
また追加・開始すべき薬剤はきちんと処方に加えるなど、医療者自身の謙虚な姿勢が必要です。

次回はシリーズの最後に、処方整理を促す制度である「ポリファーマシー加算」について ご説明します。