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管理栄養士が教える「高齢者への食支援」 6


自宅で調理をする場合:「おかず編」 その2

今回は、実際にそれぞれの食形態に合わせて、おかずをどのように調理するか、具体的にご説明します。

【常菜・軟菜・一口大】

常菜は一般の食事とまったく同じですので、説明は省略します。
軟菜は、固い食材(いか、たこ、貝、ごぼう、れんこん、たけのこ、水菜、きのこ、ナッツ類など)は使わず、
やわらかく調理します。
肉や魚はそのまま焼くと、内部の水分が飛んで硬くなりますが、
肉や魚の表面に小麦粉をまぶしてから焼いて、ソースをからめておくと、
内部の水分が保たれるのでしっとり軟らかく仕上がります。
肉や魚は、酸性度(PH)や野菜に含まれる酵素の影響で硬さが変えることができます。
煮物などは煮汁に酢を加えて酸性度を下げることで軟らかくなりますし、
肉などを焼く前にすりおろした玉ねぎに漬け込んでから焼いたり、
肉を大根や生姜と一緒に煮込むと、野菜がもつ酵素のおかげでとても軟らかくなります。
また、お肉や魚は種類や部位により脂肪の含有量が異なります。
脂肪が多いものを選んだほうがやわらかく、おすすめです。
一口大は常菜や軟菜を2~3㎝角にカットしたものです。
食事用スプーン(カレースプーン)に乗るくらいの大きさです。
【粗刻み】
粗刻みはただ単に「粗く刻む」だけではなく、軟らかい料理であることが最も重要です
(軟菜の調理法が適しています)。
しかし軟らかく調理をしても食べにくい肉類(鶏肉の一枚肉や豚肉の生姜焼き、
牛ステーキなど)については、歯ぐき(歯槽堤間)で押しつぶすことが難しいため、
患者さんが噛む負担を軽減する目的で、食べやすい大きさに刻みます。
大きさの目安は1㎝くらいです。
しかし、軟らかく調理して粗く刻んだだけでは、口腔内で食塊状にまとめることが難しく、
かえって食べにくくなります。
そこで、刻んだあとに、パサつき や ばらけやすさを抑え
、喉にはりつかないようすることが大切です。
刻んで汁気を少し残してしっとりさせておくと食べやすくなります。
ほんの少しの油分を加えると、さらにまとまりがよくなります。
油分とはオリーブオイル、ごま油、バター、マヨネーズ、生クリームなどのことを指します。
【ミキサー】
ミキサー
とは、ミキサー機器を使って、粒の無いなめらかなペースト状になるまで挽いたものです。
ミキサー機器は食材と同量くらいの水分を足さないとうまく回らないので、
かならず煮汁やだし汁などを用意します。
ミキサー機器に入れる煮汁やだし汁の量は、料理に含有する水分によって調整が必要ですので、
最初から全部入れずに、加減しながら入れてミキシングしてください。
ミキシングの際に、少量のとろみ調整食品を混ぜるとまとまりの良い食塊状になります。
とろみ調整食品を入れすぎると粘度が増して、喉の奥にはりつきやすくなるので、
ひとつまみから足していくようにしてください。
しかし、じゃがいもや里芋などのねっとりした食材を使った料理については、
とろみ調整食品を入れなくてもまとまり良く仕上げることができますので、足さないで大丈夫です。

次回は、1つのメニューを例に、食形態ごとにどのように変化するのか、写真を使ってご説明します。