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循環器内科医が教える 高血圧 エキスパート編 1


比べてみよう、カルシウム拮抗薬

循環器内科医の杉村医師と、同僚の南医師が解説する高血圧シリーズ。
本シリーズは「循環器内科医が教える 高血圧」シリーズの続編となる、上級者向けのコンテンツです。
第1回目は、カルシウム拮抗薬について、更に深く学びます。

高血圧治療薬の中心となるカルシウム拮抗薬ですが、多くの種類があります。
ここでは多様なカルシウム拮抗薬を比較することで、それぞれの特徴について学びます。
Ca受容体にはL型(血管平滑筋・心筋・輸入細動脈)、N型(交感神経軸索終末・輸入/輸出細動脈)、
T型(洞結節・輸入/輸出細動脈)があり、それぞれの薬剤で作用する受容体が異なります。
それぞれの薬理作用をまとめると以下のようになります。

L型:心臓抑制・交感神経刺激・糸球体内圧上昇
N型:心臓抑制・交感神経抑制・糸球体内圧低下・RAS抑制
T型:心臓抑制・交感神経抑制・糸球体内圧低下

Ca拮抗薬は全てL型を抑制するため、N・Tに作用するかがポイントとなります。
では、種類ごとに、その特徴を見ていきましょう。

・アムロジピン(アムロジン®):
第3世代、L型にのみ作用し半減期39時間と最も長時間作用。
L型だが反射性交感神経刺激作用がないため頻脈起こしにくく心不全合併例でも使用可能。
腎硬化症のように輸入細動脈血流量が低下している高血圧にも良い適応。
腎保護作用はない。狭心症にも適応あり。

・二カルジピン(ペルジピン®):
第1世代、L型にのみ作用。高血圧緊急症に点滴で用いることが多い。
半減期1時間であり内服処方に適さない。

・二フェジピン(アダラート®):
第1世代、L型にのみ作用し半減期2時間と短時間作用。
降圧作用強いが反射性交感刺激作用強いため点滴で高血圧緊急症にのみ使用する。
慢性期は徐放剤を使用する。

・シルニジピン(アテレック®):
第2世代、L型とN型に作用。N型に作用するため頻脈起こしにくい。
また、糸球体内圧低下・RAS抑制するため腎保護作用・抗蛋白尿作用あり、
CKD合併例やDM合併などで優先されうる。狭心症に適応なし。

・ベニジピン(コニール®):
第2世代、L型・N型・T型全てに作用。半減期1.7時間だが親和性高く作用時間は24時間。
頻脈起こしにくく腎保護作用・抗蛋白尿作用あり。

・ニルバジピン(ニバジール®):
第2世代、L型とT型に作用。冠・脳血管拡張性が強いが降圧作用は比較的マイルド。
頻脈起こしにくく腎保護作用・抗蛋白尿作用あり。

・アゼルニジピン(カルブロック®):
第3世代、L型とT型に作用。半減期23時間と長時間作用。
アムロジンと作用機序は似ているが、T型に作用することで腎保護・抗蛋白尿作用を有している。
狭心症に適応なし。