グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



HOME >  認知症・パーキンソン病 >  脳神経内科専門医が教える パーキンソン病1 パーキンソン病って、どんな病気?

脳神経内科専門医が教える パーキンソン病1 パーキンソン病って、どんな病気?


パーキンソン病って、どんな病気?

新聞や雑誌、テレビなどでも取り上げられることも多く、一般の方でもご存知の方の多いパーキンソン病。
いったいどのような病気なのでしょうか。
「ふるえ」や「動きにくさ」などの特徴的な症状以外にも、様々な特徴があります。
このシリーズでは、神経内科専門医の中でも、特にパーキンソン病の患者さんを専門に診療している医師が、
パーキンソン病について詳しくご紹介します。
パーキンソン病は、珍しい病気?
パーキンソン病は、全人口の0.1%程度、人口10万人あたり120~130人に起こる、と言われています。
あまりピンとこないかもしれませんが、この数値だけ見ると、珍しい病気という印象ですよね。

ところが65歳以上にかぎってみると1~2%の方となり、珍しい病気ではなくなるのです。
更に高齢化が進むことで、ますます患者さんが増加すると予想されています。
病気にはそれぞれ、発症しやすい年齢・年代があって、パーキンソン病の平均発症年齢は
60~70歳と言われています。

脳の黒質(こくしつ)という部分が障害され、ドパミンという物質が減少することで起こる。
その多くは遺伝性はないと言われており、治療薬の改良、新薬の開発によって、
これまでのライフスタイルを続け、天寿をまっとうできる病気となりつつあります。

気になるパーキンソン病の症状は?・・・四大症状=運動症状
その特徴となるのは、さきほども紹介した「ふるえ」や「動きにくさ」などですが、
これをもう少し医学的に表現すると…、

静止時振戦:「静止時」に出現するふるえ=(箸を使うなど)動いているときには止まる。手・足・あご などがふるえる。
筋強剛(筋固縮):体が固くなる。動きにくくなる。
無動(寡動:かどう):動きが遅くなる
姿勢反射障害:体のバランスが悪くなり、転びやすくなる

これら、パーキンソン病で見られる「運動症状」を、四大症状といったりする場合もありますが、
パーキンソン病には多様な「非運動症状」もあるのです。

パーキンソン病の「非運動症状」
パーキンソン病には多くの「非運動症状」があります。以下に例を挙げると、

うつ・認知障害、不安・焦燥感(あせり)、疲労感、意欲の低下、睡眠障害、
自律神経障害、嗅覚障害、錯覚や幻覚、体の痛み、便秘
など…。

これだけの症状があると、「もしや私も?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
次回は、これらの症状が どんな順番で出現するのかをご紹介したいと思います。