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血液検査データの読み方:血算総決算1 データで読み解く「貧血」


データで読み解く「貧血」

「血算」とは?
一般的に血液検査項目のうち、骨髄で造血される成分、
すなわち「赤血球」・「白血球」・「血小板」の数値(濃度)を示したもの。
基本的かつ重要な項目なので、分かりやすく解説していきます。

「赤血球」・「血色素量=ヘモグロビン値」
赤血球は「全身に酸素を運ぶ役割」を担っています。イメージとしては、
荷台に酸素という荷物を乗せて走るトラックのような感じです。
では、この赤血球が減少する(=貧血)と、どんなことが起きるでしょうか?

急速に減少すれば「出血性ショック」など血圧の急激な低下をきたす重篤な状態になりますし、
慢性的に減少すれば、貧血による影響を代償(肩代わり)しようと、体のどこかが負担を負います。

では、このトラックが10台ある場合と、8台の場合とを比べてみましょう。

全身に行き渡る酸素の量は、トラックが減った分だけ減少します。
しかし全身の酸素需要は同じであるため、減った分の酸素をどうにかして補給しなくてはなりません。

全身の血液中のトラックを動かすのは心臓であり、心臓が2割ほど余計に頑張れば、
つまり2割ほど脈が速くなれば、同じ量の酸素を全身に届けることができます。

また血液の中に酸素を取り込む、つまりトラックの荷台に酸素を乗せるのは肺の役割であり、
深く大きく呼吸するなどして、酸素を効率よくトラックに乗せようとします。

それでも運動時などは体の酸素需要が増えるため、心臓や肺が頑張っても同じ酸素量を届けられなくなり、
息切れしたり、心不全になったり、SpO2が低下したりします。

患者さんの回復過程や、日常生活や活動の幅を広げるためにも、貧血の改善は重要なことなのです。

ちなみに「立ちくらみ」のことを「貧血」という方がいらっしゃいますが、
もちろん「貧血」ではなく「起立性低血圧」ですよね!医療者であれば、間違えないように!!

貧血の種類・分類とその原因
急速に起こる貧血の場合の多くは、出血が原因である「出血性貧血」が主となり、
この場合は輸血や輸液・昇圧剤などで血圧を保つことが優先されますが、
慢性的な貧血の場合は、貧血の原因を探って、対処する必要があります。

この慢性的な貧血を分類する場合に目安となるのがMCV=平均赤血球容積です。
貧血の原因によって変化する赤血球の容積・体積、つまり赤血球のサイズに着目すると、
貧血の原因が推測できる
わけです。

・MCV 90未満
球性貧血 鉄欠乏性貧血(鉄分=Feの不足・慢性的な出血による鉄分不足が原因
続発性貧血(慢性炎症・感染・腫瘍など、炎症による鉄分の利用障害が原因
※両者の違いは、鉄の在庫(貯蔵鉄=フェリチン)の有無。
鉄欠乏=フェリチンも減少している vs 続発性貧血=フェリチンが余っている

・MCV 90~100
球性貧血 出血性貧血の急性期
腎性貧血
骨髄異形成症候群(赤血球・白血球・血小板とも減少・骨髄での造血の低下)
骨髄線維症
再生不良性貧血

・MCV 100以上
球性貧血  ビタミンB12欠乏性貧血
葉酸欠乏性貧血
骨髄異形成症候群(赤血球・白血球・血小板とも減少・骨髄での造血の低下)

→ 炎症を理解するときに大切な「白血球」について学ぶ

血液検査データの読み方:血算総決算2 
「白血球」